【本】「余命10年」(作者:小坂流加)を読んで

読書

あらすじ

二十歳の主人公は難病指定をされている完治不能な病にかかり、医師により余命十年を宣告される。病と戦いながら死と向き合う主人公は、小学校の同窓会で再会した人に恋をする。

感想

推しは推せるときに推せ!

善意と悪意のミルフィーユ構造
触れ幅が広すぎて風邪ひきそう
はかない少女漫画のような話
誰かに何かを求め続けた話
それでいて体裁はきちんと整えられている
要所要所にある毒の成分をかぎ分けられるか、
それがこの話の感想の分かれ道

映画化もされているので、作品への解像度は上がるかと思う。作者が若くして既に鬼籍に入っていたり、作品そのもの以外にも話題性がある。余命十年の病気のモデルってなんだろう?と気軽に調べた自分を呪いたい。会話文も多いのでほどほどに読みやすい。主人公の病気が原因で社会と関わりを持てなくなった様相は、あらゆる孤独を抱える人々にささるだろう。

「アニメだけが最後まで私のそばに残った」優しく愛してくれる家族がいても、自分を受け入れ認めてくれる友達がいても、好きな人ができても、病を得て、死と向き合うのは私だけ。

闘病生活のリアルさと、病の進行によるメンタルの低下の表現は素晴らしい。作者は生きた証を確かに残した。

\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

コメント

タイトルとURLをコピーしました