【本】「象と耳鳴り」(作者:恩田  陸)を読んで

読書

あらすじ

恩田陸の短編集。

巻末に作者自身による各短編へのコメントもあるので、そこから興味をひかれたものから読んでいくのもおもしろい。

オススメは表題作の「象と耳鳴り」すごく短い作品です。
文庫版で、10ページ。
喫茶店で、偶然出会った老婦人との会話から始まる、ミステリーになる直前のようなお話。
「誰かに聞いた話」
さらに短い作品。文庫版で、7ページ。

夕飯の後に何気ない夫婦の会話から、、、ミステリーは始まらない。
元裁判官の関根多佳雄がシリーズの主人公。当然家族も各作品で有名なあの人々。

感想

不穏なサザエさん。
いつもどこかで犯罪か殺人か、それらしい何かが起こりそうで、起こった後かもしれなくて、実は何もなかったのかもしれない。
シュレディンガーの猫ならぬシュレディンガーの読者。

「廃園」
おねショタですわ。
具体的な年齢とか、書いてないけど。
漂うおねショタ。
どんなに年を取ってもお互いが別の人と結婚してもつながり続ける関係って、しってます?
血縁関係(作中の二人はいとこ)

「魔術師」
いるぞ、いるぞ。あいつが、いるぞ。

「地の巻」「人の巻」「天の巻」の三部構成でどんでん返しがあるのに、巻き残した物語もまだありそう。

都市伝説と地方自治
1999年に書かれた話なのになぜか新しく、今を感じる。

「待合室の冒険」
何コレ、かっこいいーー!
スパイ物みたい。やってみたい。
駅の待合室で、ヒミツの物々交換。

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